六道之辻 現世と冥界をつなぐ道

六道とは、あの世にある「天道」「人間道」「修羅道」「畜生道」「餓鬼道」「地獄道」の6つ世界を指します。 この世、つまり生きている時に行った行為によって、死後に、6つのうちのどこかの世界へ落とされ、ぐるぐると魂が6つの世界を回り続けることになるのです。これを六道輪廻と言い、執着の心を捨てないといつまでも生まれ変わること、つまり転生ができないとされています。 六道は天・人間・修羅の「三善道」と、畜生・餓鬼・地獄の「三悪道」から成り立っています。

場合によっては修羅も悪道に含まれることがあり、その場合は「四悪道」と呼ばれています。 いずれも迷いや苦しみがある世界だ。六道の辻は、こうした六道世界への入り口で、現世と冥界との境目になる。


六道の辻

六道の辻には、幽霊子育飴の伝説が語り継がれる。慶長4年(1599年)、関ヶ原の戦いの頃、夜な夜な赤ん坊を抱いた女が、店に飴を買いに訪れた。不審に思った店の主人が後をつけていくと、女は鳥辺野(当時の京都三大墓地)の墓でふっと姿を消した。翌朝、話を聞いた近くの住職は、最近子をみごもったまま亡くなった、女のことを思いだした住職が、墓の前で念仏を唱えると、土の中から赤ん坊の泣き声が聞こえてきて、掘り起こしてみると、女の死骸の横で飴をしゃぶる赤ん坊がいた。母の愛情が幽霊になって現れ毎夜、子を助ける為に飴を買い求めて命をつないだ話しだ。子は8歳で僧となり、やがて高僧になったと言われている。そしてその飴はいつしか『幽霊子育飴』と呼ばれるようになり、店は繁盛した。今では「みなとや幽霊子育飴本舗」という店で売られている。

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